乳児の顔面のアトピー

 

 

診方・考え方

@顔面の皮疹
アトピー性皮膚炎がいつ頃始まったか、と尋ねてみて「生まれたときから」と返事された際には、この症状があったと考えてもいいです。
紅斑が散在性にあって、中央部に湿疹が認められるものもあります。
新生児中毒性紅斑と呼ばれるが一過性、生理的変化であります。

 

Aアトピー性皮膚炎とは無関係
この変化はアトピー性皮膚炎いは進展しないです。
しばらく外来で観察していても皮疹はかかない、つまり痒くないことがわかります。
痒くならないアトピーはないのです。
それにもかかわらず母親が誤った食物制限に走る一因となることが多いです。

 

 

治療のポイント

@スキンケア
普通の洗顔になります。
保湿のスキンケアを続けていれば、1週間以内に消失します。

 

A持続するとき
変化が混在していると識別が困難であるが、これも一過性なのでいわゆる新生児期(生後1カ月)はスキンケアをして見守ります。
乳児、とくに新生児の入浴については、顔面を濡らさない、耳に水を入れないなどの古い注意がいまだに守られている場合が少なくないです。
頭髪部の脂漏性皮疹、顔面の変化などは、普通にシャンプー、洗顔していれば生じない変化になります。
その意味でおむつ離れの時期、離乳の時期、なども早さを競う傾向があるが基本的に誤りであります。

 

 

母親への対応

アトピー性皮膚炎にはなぜ不安をもつのか理解に苦しみますが、マスコミによってアトピー性皮膚炎があまりに騒ぎ立てられていることも問題になります。
ひとつには、症状が目に見えるので、その消長に一喜一憂しやすい疾患だからでしょう。
ふたつには原因がよくわからぬ・・・、ということもあるのでしょう。
新生児の一過性皮膚変化との正しい識別診断が大切なのです。